実家を残して相続すべきか、それともお金に換える(換価分割)べきか、わからない
実家を残して相続した場合
取得した相続人が居住する場合はよいのですが、居住しない場合は空き家問題となります。
当然、建物の管理や修繕の費用が必要となってきます。建物の取壊し費用が必要となることもあります。
収益を得ようと賃貸した場合でも、古い建物の場合は修繕費用がかかりますし、売却する際に賃借人がいると売却が困難となる場合があります。
そして、売却できないと、子孫に問題を引き継がせてしまうことになります。
また、不動産を相続する場合、不動産取得税はかかりませんが、所有し続ける限り、固定資産税の負担が続きます。
不動産を取得した相続人が自ら居住しない場合には、以上のような費用負担やデメリットがありますので、自らが居住しない不動産を相続することは、慎重に検討すべきでしょう。
実家を売却した場合
売却した場合は譲渡所得税が課されます。
売却時期によって課税の軽減措置が適用されないことがあるので、課税の軽減措置を調査しておく必要があります。
また、不動産を売却することで遺産は現金になりますので、次の相続の際には、登記費用は不要となりますが、額面で課税されることになり、不動産のままであるよりも、相続税の額が多額になる可能性があります。
もっとも、次の相続の際、不動産の相続をめぐる対立がなくなり、単純にお金を分けるだけとなるため、もめる可能性が少なくなります。
以上より、実家に自ら居住するつもりがなく、かつ、収益物件としても活用できないような場合には、早期に売却を検討すべきでしょう。