祖父の代の不動産が祖父名義のままになっているので、処分・取得したい

このような場合、まずは相続人の調査を行うことになります。父母や祖父母の戸籍記載事項証明書や謄本は市区町村役場で取得できますが、おじやおば、兄弟姉妹など、横の関係(傍系といいます)の戸籍記載事項証明書や謄本は、取得できないこともあります。

この点、弁護士に依頼すれば弁護士の職務上請求として、おじやおば、兄弟姉妹の戸籍謄本等を取得して、誰が相続人か及び相続人の現住所を調査することができます。

調査で判明した相続人の数が少ない場合は個別交渉も可能ですが、このような事案では相続人が多数にのぼることが多いので、実際問題、個別交渉は困難であることが多いでしょう。 私が実際に扱った事案では、曾祖父名義の土地を売却して処分したいというご依頼でしたが、私が相続人を調査したところ、全国に約50名の相続人が存在することが判明したということもありました。

そこで、このような事案では、弁護士に依頼して、家庭裁判所に遺産分割調停の申立てをして、家庭裁判所から相続人全員に対して照会文を送ってもらい、相続人の意思確認をしてもらいます。そして、相続する意思のない相続人は、相続分を譲渡してもらうか、相続分を放棄してもらい、手続から排除してもらって、相続人の数を整理したうえで、家庭裁判所に「調停に代わる審判」を出してもらうのが得策でしょう。

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