埼玉県行政書士会 狭山支部 改正相続法研修会で講師を担当しました③

【遺言制度に関する見直しについて】

1 自筆証書遺言の方式緩和

  • 添付する財産目録について自筆要件が緩和されました。
  • 財産目録については自筆の制限がなくなったため、ワープロ打ちの書 面や登記事項証明書、通帳の写しでも可能となりました。
  • 財産目録は、ページごとに遺言者の署名・押印が必要です。

 

  • 新法第968条(自筆証書遺言)

自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、自筆証書にこれと一体のものとして相続財産(第997条第1項に規定する場合における同項に規定する権利を含む。)の全部又は一部の目録を添付する場合には、その目録については、自書することを要しない。この場合において、遺言者は、その目録の毎葉(自書によらない記載がその両面にある場合にあっては、その両面)に署名し、印を押さなければならない。

3(省略)

 

2 自筆証書遺言の保管制度の創設

  (1)改正のポイント

  • 遺言書の保管制度が創設されました。
  • 遺言書は、遺言者の住所地若しくは本籍地又は遺言者が所有する不 動産の所在地を管轄する法務局にて保管申請をすることになります。
  • 相続開始後の家裁による検認は不要となります。

      ⇒保管制度の創設により、遺言書の紛失や隠匿、変造を原因とする争いを回避する仕組みが整備されました。

  (2)実務への影響

自筆証書遺言の保管制度の創設により、遺言書の紛失や破棄、偽造を 回避でき、遺言書の有無について争われる場面は想定しにくくなると考えられます。

 

保管方法 家庭裁判所の検認

(民法1004条)

証人
自筆証書遺言 本人 必要 不要
法務局【新設】 不要【新設】
公正証書遺言 原本:公証人

謄本:本人

不要 2人必要
秘密証書遺言

(参考)

本人 必要 2人必要

 

この記事の執筆者

加藤 剛毅
加藤 剛毅弁護士 元さいたま家庭裁判所家事調停官
専門分野:相続、不動産、企業法務
経歴:埼玉県立熊谷高校から早稲田大学法学部に進学。卒業後、平成16年に弁護士登録。平成21年に地元である埼玉に弁護士会の登録替え。平成26年10月より、最高裁判所よりさいたま家庭裁判所の家事調停官(いわゆる非常勤裁判官)に任命され、4年間にわたり、週に1日、さいたま家庭裁判所に家事調停官として勤務し、数多くの相続事件を担当。平成30年5月に武蔵野経営法律事務所を開業し、現在に至る。

家事調停官の経験を活かし、相続事件の依頼者にとって最適な解決に導くサポートを実施している。

家事調停官時代の件数を含めて、相続事件の解決実績は250件以上に上り、地域内でも有数の実績である。

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