相続人のうちの一人が所在不明のため、家裁に不在者財産管理人を選任してもらったうえで、遺産分割調停が成立した事例

ご相談者は70代の女性でした。

ご相談者によれば、相続人が大変多く、かつ、疎遠な方が多いことから、伯母の遺産分割が未了のため、遺産である不動産の固定資産税の納付書が、相続人代表者としてご相談者のもとに送られてきていて、ずっと自分が立て替えて支払っているが、何とかしたいとのことでした。

そこで、私は、相続人が大変多く、かつ、疎遠な方が多いことから、最初から家庭裁判所に遺産分割調停の申立てを行う方針を説明し、受任しました。受任後、相続人調査のため、必要書類一式をそろえ、家庭裁判所に遺産分割調停の申立てを行いました。

すると、裁判所から、相続人のうちの一人について、裁判所からの書類が届かずに戻ってきてしまうので、当該相続人の所在調査をしてほしいとの要請がありました。

当方で所在調査を行いましたが、結局、所在は判明しませんでしたので、やむなく、当該所在不明の相続人のために、家裁に不在者財産管理人選任の申立てを行い、知人の司法書士を管理人候補者として推薦し、不在者財産管理人を選任してもらいました。

その後、当該不在者財産管理人を含む他の相続人らと調停における話し合いを進めた結果、何とか調停成立に漕ぎ着けることができました。

この件では、相続人の人数が大変多く、かつ、疎遠な方が多いことから、最初から家裁に調停の申立てをしたこと、その後、速やかに不在者財産管理人選任の申立てをしたことが、比較的早期の解決につながったポイントであったと考えております。

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この記事の執筆者

武蔵野経営法律事務所

弁護士 元さいたま家庭裁判所家事調停官

加藤 剛毅

専門分野

相続、不動産、企業法務

経歴

埼玉県立熊谷高校から早稲田大学法学部に進学。卒業後、平成16年に弁護士登録。平成21年に地元である埼玉に弁護士会の登録替え。平成26年10月より、最高裁判所よりさいたま家庭裁判所の家事調停官(いわゆる非常勤裁判官)に任命され、4年間にわたり、週に1日、さいたま家庭裁判所に家事調停官として勤務し、数多くの相続事件を担当。平成30年5月に武蔵野経営法律事務所を開業し、現在に至る。

家事調停官の経験を活かし、相続事件の依頼者にとって最適な解決に導くサポートを実施している。

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